静岡県内では静岡市、湖西市、御殿場市・小山町が参加し、当日は御殿場市・小山町内全19カ所で一斉に花火が打ち上げられました。
今回の企画実現にいたるまでの舞台裏と、コロナ禍での新たな東京2020大会やスポーツを取り巻く環境への想いについてを、御殿場青年会議所(以下、御殿場JC)の沼田幸治理事長と高橋頼太専務理事にうかがいました。
それに、コロナ禍によって地域の飲食店や企業も、今まで体験したことのない状況にあります。そういった中で「はじまりの花火」に込められた“あたらしい日本をはじめる合図”という企画趣旨に共感し、強い思いで立候補しました。
御殿場・小山のお盆の時期と「はじまりの花火」開催日が重なるので、もしかしたら、「はじまりの花火」をご先祖さまの迎え火だと感じた方もいたかもしれませんね。
沼田:それから私自身、学生時代は陸上選手として全国大会を目指していたので、学生やアスリートの活躍の場が失われてしまったことは、想像するだけで涙が出るほどつらいです。御殿場JCのメンバーもスポーツ経験者が多いので、同じ気持ちだと思います。しかし、それでも人生は続いていく。アスリートにとって身体以上に、メンタルが大事なので「はじまりの花火」が、気持ちを切り替えるきっかけになればいいなとも思っています。
「三密にならない花火大会を地域のみなさんとつくり上げたい」
私たちのような若造が言い出したことを、みなさんが汲んでくださり、最終的には19カ所で打ち上げることができました。これだけ多くの方と一緒に何かをするのは、御殿場JCとしても初めてのことでしたが、今回の企画を通して地域の方々の器の広さを感じましたね。
御殿場JCとしてはどのように関わっていくのでしょうか?
沼田:もともとの予定では、パラリンピックの競技用自転車の試乗体験会を企画していました。体験することで選手が身近になり、よりアスリートの凄さを感じてもらえるだろうと思ったからです。2021年の御殿場JCの活動はまだ未定ですが、次期理事長である高橋に期待しています。高橋:はい。来年の予定はまだ決まっていませんが、競技用自転車の試乗体験会は実施するかもしれませんね。
ロードレースやタイムトライアルはマラソン同様、チケットがなくても路上で観戦できる競技です。これまでは、人が集まって応援することで一体感を生み出し、競技を盛り上げていましたが、ニューノーマルが求めれる今、どうしたら三密を防ぎつつ、より楽しく、一体感のある応援を作り出せるか。それが今後の課題です。御殿場JCとしては、これから御殿場市オリンピック・パラリンピック推進協議会と共に、ニューノーマル時代の新しい応援スタイルを作っていきたいと考えています。
[開催概要]
全国一斉花火プロジェクト ~はじまりの花火~
日時:2020年7月24日(金)20時
開催場所:御殿場市内・小山町内全19か所
主催:公益社団法人日本青年会議所
[インタビュー]
対象:沼田幸治(一般社団法人 御殿場青年会議所 理事長)、高橋頼太(一般社団法人 御殿場青年会議所 専務理事)
[クレジット]
テキスト:森岡まこぱ 写真:飯田昂寛